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銀河の果て-Galaxy-

色々な妄想が詰まった、『腐女子』が書く萌えを叫ぶ場所です。 擬人化(ポケモン・メダロット・カービィ)中心で、最近はカードワースの創作もやってます。

護る剣

先に言っておこう


長いです!!← 案の定である…;

後、見ようによってはちょっと女性向け?っぽいかもですので注意です…!
(筆者は決してそのような目線で書いてはおりませんが、本当に見ようによってはですけど…)

追記にて後語りです。。



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エース達が月の基地に住んでから、幾年か経った。 そんなある日の出来事…。



「…何やってんの、クイーン」

「…え、えーと…ですねジャッカル様……そのぉ…」

ジャッカルの呆れる視線の先には、クイーンと、彼女が落としたであろう本(結構な冊数)が散らばっていた。
彼等が居るのは基地に備えられたこの広大な書庫のとある一角である。

「ちょ、ちょっと上の方の本を取ろうとしましたらねー…。
…そのー……取った本の隣からドミノみたいにバラバラ―って…」

「それだけでこんな惨状になる? 届かないのに無理に登って取ろうとするからこうなるんでしょ!」

ジャッカルは腕を前に組みながら少し強めの口調で、クイーンを見下し叱る。

「ひぃ! すいません;;」

そして叱られているクイーンの方は彼の前で正座し、すっかり萎縮しており、謝罪の言葉も上ずっていた。
呆れた溜息を吐きながら、ジャッカルは言葉を続ける。

「大体、自分の背で届かない所の本なら僕が取るって前に言ったよね? それも何回も」

「いやあの…それはー…ジャッカル様の手を煩わせる訳にはと思った次第で……」

「それで逆に僕の手間が増えてる件についてはどう思うの?」

「……返す言葉もございません…;」

最早ジャッカルの顔を見るのすら恐れているのか、クイーンの顔は地面の方へ俯いたまま上げようとしない。

そんな事が続いている最中、ジャッカルの後ろから二つの気配と声がした。

「まーたやったのクイーン? 飽きないよねー」

「にしても今回はやたら多いな、落とした本の冊数…」

エースとキングだ。 

エースはのんびりとした話し方でキングの肩越しに棚から落ちた本の山を覗き見ていた。
キングはジャッカルと同じように呆れながらも、怒ってはいない、落ち着いた様子だ。

「エース、キング……」

二人を見て少し怒りが収まったのか、ジャッカルの表情は先程よりも冷静さが戻っていた。

「…!(今ですわ…!)」

そんな彼の隙を見逃さなかったクイーンは、先程まで沈んでいた態度を一変させ素早く彼等を横切った。

「あ、ちょっとクイーン! まだ話は終わって…」

「…行っちゃったねー、あの子脚速いからねー」

文字通り、あっと言う間にクイーンは逃げ去り、既に書庫から出て行ってしまった。

「…暢気に見てないで捕まえて来い。 俺はこの本の山を片付けるから」

「え…?」

キングの言葉に、ジャッカルは彼の方を見て少し驚きの色を示した。

「はーい」

間延びした返事をしながらエースはクイーンが出て行った方向を追って書庫を出て行った。
書庫にはジャッカルとキングが残った。


「…さて、片付けるか。 取り敢えず俺はやりやすい下の方から…」

「え? ちょ、ちょっとキング…」

「? どうした、片付けるんだろ?コレ」

「い、いやそうなんだけど…何でキングが……」

当然のように作業を始めようとするキングに、ジャッカルは戸惑った。
クイーンがやらねばならない事を何故彼がやろうとするのか、と疑問だった。

「クイーンがやった事なんだし…君がやる事じゃないでしょ?」

「アイツにやらせようとしてもまた本の山を造るだけだと思うぜ。
お前でも一人だとこの量は大変だろ? 俺が手伝いから手伝うだけだからそんな戸惑うなって」

「…それは……。 ……」

そう笑って言って見せるキングに、ジャッカルはそれ以上何も言えなかった。
互いに何冊か落ちた本を手に取り、その広大な本棚に詰めていく。

キングが下の段、ジャッカルが上の段(飛行型で飛べる為)にそれぞれ並べて詰めていく。

「………」

本を棚に戻しながら、ジャッカルは考えていた。作業の合間にキングの方をチラリと見る。
キングは面倒そうな態度を見せず真面目に作業に没している。軽く笑みを浮かべながら。

「(…何で、そんな風になれるのかな…)」

そんな彼を見ながら、ジャッカルは地球での彼との出会いや仲間達との日々を思い出していた。
回想をしていく中で、自分は彼等に対して何が出来ていたのか?と、ふと疑問が浮かんだ。

「(キング達と出会った頃の僕は…まだどこか幼くて、弱かった…。
全員が揃ってから、ようやく今みたいになれた気がする。 でもそれは…僕の力じゃなくてキングの…)」

出逢ってから今迄、何度キングに救われたか分からない。
初めて出会った時も、人に恋をして悩んでいた時も…彼の前で感情を曝け出せた。
そして必ず、その感情の行き先を示してくれた…。 


「(多分、エースもそういう所が好きになったんだろうな…)」

優しい、だけじゃ足りない彼の”何か”に何度も救われてきた。
それは自分だけじゃなく、恐らくエースもなんだろう、とジャッカルは考えて小さく笑う。

「(…どうして、そんなに優しくなれるんだろう。 優しくできるんだろう…)」

仲間だから、とキングはいう事はあるが、それだけでこんなに優しく接せるのが羨ましくもあり不思議だった。
自分だったら、此処まで積極的に、優しくはきっとなれない…。

「(…何か、僕に出来る事……)」

彼のように、とはいかないまでも…自分にも出来る事を、探した。



「………」





互いに最後の本を棚に入れ終え、作業は無事終わった。
上空に居たジャッカルも降りて来て、キングと一緒に床に座り込んだ。

「はー疲れた。 お前いつもこんな事してんだな。 大丈夫か?」

「ハハハ…。 まあいつもの事だし慣れたくなくても慣れちゃうよ。 キングの方こそ大丈夫?」

「少し休めば平気だ。 ありがとうな」

「お礼を言うのはこっちだよ。 全くクイーンってば自分がした事なのに君にやらせるなんて…」

そこまで言って二人は互いに軽く笑い合う。
やれやれ、と言った表情を浮かべながらも、どこか楽しそうに。


「……ねえ、キング」

「ん? どうした?」

ジャッカルは先程、自分が考えていた事を、話し始めた。

「僕さ、君にいつも助けられてばっかりでしょ? 今回のもだけど…出会った時から、さ…」

「…あー、まあそうだな。 別に借りを作りたいとかじゃないし、あまり気にすんなよ」

「分かってるよ。でもね……ちょっと考えてたんだ。 何か、君に返せないかって」

「……?」

ジャッカルの言いたい事の意味を推し量りかねているキング。
それでもここまで自分の考えを懸命に話す彼に、キングは黙って続きを待った。

「今は、こうして過ごせてるけどさ…時間が経てばいつか、此処も危険に曝されるかもしれない…。
それは、君も、エースもクイーンも…僕だって望まない。だから、その時が来たら……僕が、護るから」

「……!」

時が経てば技術は進み、此処に攻め入る人間達が、或いはメダロット達が来る。
それはキング自身も予想し得た未来、今の地球の発展具合からも、それは在り得る未来。

それが何十年、何百年後の未来かも分からない。 だが、その時が来たらどうすればいいのか?
キング自身も考えていた。自分は、攻撃がメインのメダロットではないから、防ぐ手段は限られる。


「僕って攻撃するのがメインでしょ? でも今はそれが出来ないし、使う必要が無いからさ…。
……今迄、僕は救われてきた。 今度からは、僕が護る番だと思うから。 





  僕が、君を護る剣にになるから――――――――――――」




「…ジャッカル」


強い決意の意志を宿した青い瞳で、ジャッカルはキングの方を見て、答えた。
これが、彼なりの、恩の返し方。そして、優しさの形。


「…それまでは、こうして皆で一緒に過ごしてて、いいよね?」

決意の表情から一転して、砕けたような笑みを浮かべるジャッカル。
釣られてキングも笑ってしまう。


「僕等もちゃんと護ってよー」

「「 ! 」」

不意に横から声が聞こえて二人はその声の方へ振り向く。
其処にはクイーンを自身のコードでぐるぐる巻きに拘束しているエースが居た。

「…捕まえたんだね、にしても凄い巻かれ方だね…」

「しかもわざわざ重力操作で浮かしてるのかよ、無駄に使うなよ力を」

わざとらしく大袈裟に手を額に当てて、巻かれて宙に浮いているクイーンを見るジャッカル。

「まあまあ平和な時くらいいいじゃないさ、これくらい使っても」

そう言ってエースは笑顔でコードを左右に容赦なく振り回す。

「にしてもジャッカルー、護る剣になるから、なんて格好いい事言うようになったんだねー」

「…ちょっと待って、何処から聞いてたの?」

「二人が本を戻す作業を終えたあたりから?」

「…!?  全部じゃないかよ!! 黙って聞いてたの!?」

「うん♪」

「~~~~~~ッ////////!!」

キングにだけ言っていたつもりが全部エースにも聞かれていた。
彼女が居たという事はつまり今こうして拘束されているクイーンにも聞かれている訳で…。

つまり、全員が知っていると言う事…。
ジャッカルは思い返して恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にさせた。

「~~ッ! もう!! 何で黙って聞いてたんだよ!」

「君ってキング対して結構素直だし、キングにしか言えない事もあるかなーとか思ったら出辛いだろ?
 配慮だよ配慮♪  お蔭で言いたい事言えたでしょ? ジャッカル」

「……!! そうだよ、もう! ありがとうね!」

半ばヤケになりながらジャッカルはエースに対して吐き捨てる様に言った後、怒って背を向けてしまう。
聞かれていた恥ずかしさと、自身の気持ちを見透かしたように的確に話す彼女と目を合わせられないからだ。

「…エース、からかうなって言っただろ」

「いやあ、ついつい♪」

呆れた表情で話すキングと、それと対照的にカラカラと笑いながら話すエース。

キングは背を向けてしまったジャッカルをなだめて、身体の向きをに元に戻させる。
まだ少し怒りと恥ずかしさの残る表情で、エースの目を見ないように逸らしていた。


「ぐぐう…、羨ましい会話を…! キング様だけ、ずるいですー…!」

クイーンは巻かれたコードからじだばたと、恨めしそうにキングへ視線を向けている。
(あれだけ振り回されたのに目を回さなかったには無駄に関心するところである)


「どういう意味だそれ。 …まあいい、ある意味お前のお蔭で聞けたようなもんだし…」

クイーンに対し呆れた溜息を吐くキング。そしてその後すぐにその視線は隣りのジャッカルへと移る。

視線が合った二人は、また小さく笑い合う。


「そ、それは…今回の失態も許していただけたという事で…」

「「「 それはない 」」」

「そ、そんな皆さん声を揃えて否定しなくてもー!」








これは、とある日の、小さくも強い決意が灯った話―――――――……。









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SSって何だっけ(哲学)←

時間軸は、過去編17話の後から数年経った後のお話です。冒頭にもちょろっと書きましたが念の為。
この過去の彼のSSに繋がるように書いたつもりでしたが…どうなんだろうか、これ←

書く切っ掛けは前の記事でも言いましたがCWのとあるシナリオからです。
シナリオ名は『君が眠るための月夜』です。

そのシナリオ内に出て来る台詞である「君を護る剣」、っていう台詞をジャッカルに言わせたかったんです。 
(シナリオ内では「君を護る剣なんだから」といった具合の台詞です)

彼、変形すると剣になるし(拙宅だと擬人化で剣を持つってなってますけど)

それだけだったはずなのに何だかこんなに長くなりました←
彼が素直に笑う所も、エースにいじられて顔を赤らめて子供っぽく怒る所も書いてて正直楽しかったです←

過去編前提で書いていますので、
彼のキングに対する態度や姿勢がどうしてこうなのかはそちらを読んで頂ければ嬉しいです。
宣伝?知らないですねー(目反らし)←

…しかしこんなにとても良い台詞を番外編でも何でも言わせられてたらなあ…って何度も思います。。
本当、こういう時に自分の語彙力と想像力が足りないって痛感しますね-_-;

最初はキングとジャッカルだけの予定でしたが、結局全員出ちゃいましたw←
あーやっぱりトランプ型の子達は書いてて楽しいなあ、って改めて思いました(´∀`*;)ゞ

またこんな感じで書くと思いますし、今回みたいに長いSS(矛盾)になるかもしれませんが

その時はまた、読んで下さると嬉しいです♪


それでは長々とお付き合いくださりありがとうございました!ノシ
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